こんにちは╰(*´︶`*)╯♡
4月からの自粛生活中、皆さんはどのようにお過ごしでしたでしょうか?
私は、4月中はエスコヤマ認定スイーツマスターを、それに合格して卒業してからは、毎日新たに自分の中の課題と向き合い、お菓子やパンの自主修行に楽しんで励んでおりました♡
まぁ、子供たちも3〜5月はほとんど家におりましたので、普通に家事や宿題の世話等にも追われていましたが…(*´Д`*)
ところで、【オーヤマくん】というものをご存知でしょうか?
instagramを日頃からされている方、パン好きの方なら、周知のことかと存じます。
(そして5月中は、私のInstagram /@kerorinkerorin でも、たくさんオーヤマくんで焼いてみたものをご紹介しました♪)
【オーヤマくん】とは、アイリスオーヤマさんから販売されている、お手頃価格(5〜7千円くらい!)のコンベクションオーブンの事です。
このお休みの期間には、いろんなお菓子に取り組み、生地作りの大切さはもちろんのこと、これまで以上に、【焼成】、つまり、【焼く】ときの仕組みや原理などについて、ものすごく考えを巡らせておりました。
これまでも考えていたけれど、もっともっと深いところ…良い生地を、良い状態に焼き上げるために…焼き方ひとつで、良い生地も上がり方が違うということ、家庭用のオーブンでどこまでプロのオーブンの焼き上がりに近づけるか、考えておりました。
特に、もうオーヤマくんを買おう!と思ったきっかけは、「スフレチーズケーキ」などの、メレンゲのチカラで生地を持ち上げつつも、表面を割りたくないようなお菓子類。
コンベクションタイプの家庭用オーブンオーブンといえば、【石窯ドームシリーズ】も、熱風を循環させて焼くタイプなので、一見、呼び名としては同じです。
でも、オーヤマくんの特徴は、
★トースターのように剥き出しのヒーター線が上下に付いている
★「コンベクション」という名の庫内の小さなファンは、風圧はとても弱く緩やか
★ヒーターの上のみ、下のみ、上下のみ、上下とファンの併用、の4つの切り替え使用が可能
★庫内の天板をさす高さを3段回で切り替えられる
★トースターのようなヒーター線なのに、温度設定が可能!(ざっくりした温度。ただしクセには個体差あり。)
★オーブンの扉の密閉度は低めで、庫内に圧がかかりにくい(オーヤマくんAのほうが密閉度低い)
★扉の窓ガラス部分が大きく、中がよく見える!
★ものすごく軽くて、コンセントさえあれば、どこにでも持っていける!
★温度設定の幅が、60〜250度!なので、乾燥焼きから、パリッとパン焼きまで、自由度が高い!
このお値段で、これだけ使えたら、言うことなしですね♡
ただし、あくまでも使いこなすためには、オーヤマくんならではのクセや、不便要素も知ったうえで、焼く間オーブンを見ながら、ダイヤルをいじってアナログに操作するのが好き、あるいは、最適を探すための研究好きな気持ちが大切です(*´ω`*)
オーヤマくん愛用者は、たくさんおられます。
instagramで#オーヤマくん を検索すれば、お菓子やパンや、いろんな素敵な投稿が見られます。
でも、「コレさえあれば、こんな素敵に焼ける!」と、単純に手を出さないように!
素敵に焼いている皆さんの多くは、ご家庭にほかに電子レンジや電子オーブン、もしくはもっと本格的な、ガスオーブンやビルトインオーブン、高級なオーブンなどを数台持たれている方が多いのです。
じゃあなぜ、何台もオーブンがあるのに、オーヤマくんを買ってしまうのか…。
そこには、お小遣い程度でポチッと買えるオーヤマくんの値段の安さと、使わない時はしまっておける軽さとサイズ感、おもちゃみたいなのに本格的にちゃんと焼ける面白さ、オーヤマくんならではの加熱の仕組み、にあります。
そして皆さん、研究熱心!!
オーヤマくんを買って、毎日作ったものを投稿していると、ある方からお問い合わせを受けました。
その方は、家にある電気オーブンでは、レシピ通りにやってもうまく生地が焼けず、instagramでいろんな情報を見て、「オーヤマくんならもっとうまく焼けるかも!」と思い、購入したんだとか。
うちの教室に初めて来られる方には、いつも『普段お使いのオーブンは何ですか?』と聞かせて頂いてます。そのオーブンで問題なくいつも焼けているか、特有のクセや困っていることはないか、お話聞かせて頂いております。
同じレシピ、同じ作り方でも、どうしても最終的に焼く時、オーブンによる生地の上がり方に差が出ることがあります。それは、予熱スピードもかなり差があるうえに、レシピの設定温度より低かったり、ムラがあったり、加熱のしくみも異なるし、熱の強さ(温度ではなく、火力や勢い)も違うから。
そのお問い合わせの方にも、ご使用のオーブンの機種、焼いた時のレシピや生地の状態、焼き上がりを教えて頂き、少しながらアドバイスをさせて頂きましたか、お手持ちの電気オーブンも上下ヒーター式(ヒーターが剥き出しではないタイプ)でしたので、その方の焼きたいお菓子に関しては、加熱の塩梅としては、大きな差はないですよ、という結果に…。
オーブンにより、パンでもお菓子でも、得意分野と不得意分野があり、それぞれに合わせて何台もオーブンを揃えられたら楽ですし理想的ですけれども、
【手持ちのオーブンの特性をよく知って、そのオーブンに焼き方を合わせてあげる】
ことができれば、ある程度の範囲までは、カバーすることができます。
お菓子作りやパン作りがうまくいかない時、
「レシピ通りにやったのに!」
「言われた通りにしたのに!」
ついつい、「このレシピが悪いのでは?」「素人には無理」「オーブンが違うから」と、自分の腕ややり方を見直すことなく、他のもののせいにしてしまう事があります。
「もっとこれを変えてみたら良いんじゃないか」と配合を勝手に少し変えたり、
「他のレシピではこう書いてあるから、あまり混ぜないでさっくり混ぜてみよう」とやり方を変えてしまったりとか。
誰かによって完成された、配合が理論的にも正しいレシピを使ってお菓子を作る時、
オーブンのクセで悩むのは、【最終項目】です。
まずは、そのレシピで、【きちんと生地が正しくできている事】が必須条件。
生地が失敗していたら、どんな高級なオーブンを使っても、良いものは出来ません。
それから、レシピのせいにして、すぐにあれこれ足したり引いたりしない事。
プロや製菓理論のわかる方の配合やアレンジは、きちんと生地が組み立つように、粉、卵、油脂、糖のバランスが、ある一定の範囲内で保たれています。いろいろと副材料が入っているように見えても、組成を大きく分類すれば、生地を形作るのは上の4つ。
よくわかっていないうちに、どれかを足したり引いたりすると、バランスが崩れ、何度作っても失敗する、というか、そもそも【それを変えると同じように焼けるはずのない生地】を焼いていることになります。
ですので、オーブンのクセを知るためにも、お菓子上達のためにも、まずは【基本配合】と呼ばれるお菓子の基本の生地、あるいは、【それをもとに確立されたプロのレシピ】を、記載の通りに全てを守って、焼いてみる。
規定の時間、規定の温度で焼けない時、すぐにオーブンのせいにしません。まずは自分を疑う。
★たとえば、基本のレシピでジェノワーズを焼いたとき、同じつもりで作っても、混ぜ過ぎて生地が重くなっていたり、生地温があまりに低かったりすると、火通りが悪くなり、指定の時間内では焼き切れない、ということが起こります。
その時、じわじわ膨らんで一見ちゃんと焼けているようでも、時間がきて取り出すと、だんだんと真ん中かわ沈むような焼き上がりになります。切ってみると、断面はじっとり、スライス面はナイフに擦れたところに生地のダマができ、残念な感じ。
★でもここでまず、「オーブンが弱いのでは?」とオーブンを疑う前に、自分はレシピに忠実にしていたか、なにか違うところはなかったか?自分の生地は大丈夫だったか?生地が重たかったか、気泡が潰れていなかったか?もう少し軽く上げてみようかな。ということを振り返って考える必要があります。
★逆に生地が完璧だったのに、オーブンのせいで上記のようになる場合は、予熱温度を記載より10〜20度上げておく、あるいは、様子を見ながら10度上げて焼いてみる、などの調整をします。
では次に、焼けすぎる場合。
★生地がふくらみすぎる(伸びすぎる)、膨らんでその後激しく縮む、焼き色がつき過ぎたり、焦げる、焼き縮みがすごい、シワシワになる…という場合。
すぐにオーブンを疑って、温度を下げそうですよね…(*´Д`*) しかし、まずは自分を疑いましょう。
★生地が膨らみすぎるとき、そして膨らんでその後激しく縮むような時、生地が大きな空気を含み過ぎていたり、泡立て時の気泡が粗く弱いことが考えられます。
★焼き色に関しては、お砂糖や粉も影響してきます。お砂糖についていうと、焼き色に関与するのは、【転化糖】。これは、グラニュー糖では少なめですが、上白糖、三温糖、きび砂糖、黒糖、蜂蜜…と、転化糖の割合の多いお砂糖もあります。
たとえば勝手な判断で、「グラニュー糖」とレシピに書いているのに、上白糖やきび砂糖をつかったり、お水を牛乳に変えたり、米粉のレシピをを小麦粉に置き換えたり、そういうレシピの指定を守らないことにより、同じ配合でも、焼き色が付きやすく(焦げやすく)なったり、あるいは生地がしっとりと保水性が高くなり、指定の時間内では水分が抜けきらなかったり(つまり、レシピに記載の温度、時間で焼くと、焼き色は中盤からすでにこんがりしているのに、中はしとしと。指定の時間になる頃には、表面はこんがり焼けすぎるのに、中はしとしとで、冷ましているうちに、生地が沈んでくる)ということが起きてきます。
場合によっては、【計量ミス】も、何年やっていてもありうるので、必ずチェックしましょう!
★生地は完璧なのに!考えられるものは全て見直した!それでも焼きが強すぎる!と感じるなら、オーブンの温度を10度下げるとか、庫内温度計でしっかり合わせて調整するとか、そこで初めて、【このオーブンは、比較的この温度帯では、設定温度より、庫内温度が高くなりやすいんだな(あるいは、低くなりやすいんだな)】というのを知って、今後のお菓子、パン作りでは、どのレシピでもそれを念頭に温度設定することができるようになります。
ジェノワーズの焼き上がりひとつでも、ネタはたくさんありますね…(´・ω・`)
失敗にはもっといろんな症例ありますもんね♡
とにかくまず、自分を疑う。
素直にレシピに書いてある配合、工程、ポイントを守る。
それがお菓子上達への近道。
あとひとつ、注意点。
その参考にする「レシピ」がどんなものであるか、確認してから作ります。
誰が書いたのか。誰が作ることを想定して(誰に向けて)書いたレシピなのか。
お菓子作りの基本ができるまでは、きちんとした出所(でところ)のレシピがおすすめです。
製菓理論を教えているようなところの確立された.配合的に作りやすいレシピ、理論的にに語れるシェフのレシピ、あるいは、それに準ずる、基礎と、そうする理由をきちんと学べる、書いてあるレシピ。
書籍もいろいろ、webのレシピも、プロから一般人まで、誰もがあらゆるレシピを公開しまくっている世の中です。
レシピを読む力がつけば、このレシピは信用できるのか、あるいは、もう配合を見ただけで、生地が見えたり、不確かな根拠を書いていたり、アレンジが変だったり、「あれ?このレシピおかしいな?」ということにも気付けるようになります。分からないうちは、分かっている人のレシピを参考にしましょう(*´꒳`*)
そして、どんなに詳しいレシピでも、苦労するのは【焼き】の部分。
たいてい、「何度で何分焼く。」としか書いていません。
読者のことを考えてくれている、想像力豊かな方の良いレシピの場合、「このレシピは全て〇〇オーブンを使用する際の温度です。ご家庭の電気オーブンの場合は〇〇のようにして調整してください。」など、記載があります。
書いてないもの、あるいは、書いていてもそれぞれのオーブンの特性など知らない人にとっては、
だいたいこれを小さな文字で表紙ウラとかに書いてますから、熱心な方でなければ、そこまで読まない方も多いのです。
それに、物によっては〇〇度で〇〇分、なんて単純じゃないお菓子もありますよね。
なので、本選びの際も、
★「この人はどんなオーブンで焼いてるかな?」→出来るだけ自分の持っているオーブンと近いものを使われている方のレシピを使う。あるいは、オーブンの違いを考慮して書いてくれているレシピを選ぶ。
★焼き上がりがどうなる時は、オーブンをどうしたら…と写真つきのアドバイスのあるものを選ぶ。
あまりにも、ケーキの見た目や写真の良さだけを見たり、いかにも簡単にできそう(簡素化して書かれていて、文章が短い!)レシピを選ぶと、たいてい、
【写真のように仕上がらない→コツが分からない→このレシピでは出来ない→このレシピは美味しくない(レシピが悪い)→この本を買ってしまったことにがっかりor自己嫌悪】
という流れになります:;(∩´﹏`∩);:
『自分と相性のよい作り手のレシピ(自分の中で基礎となる師匠的な存在)』に出会うのも、上達への近道のひとつだと思います♡
では、今日はこんなところで。
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★クスパ掲載ページ: http://cookingschool.jp/school/petiteastuce
はじめての方にも欲しい内容が見やすいサイト、お友達などに伝えやすいURLとなりました。
HPにつきましては、また今後、少しずつ内容を充実させていく所存でございます。
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